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保護者の方々へ

子供教育の注意事項3-導入教育は慎重に



昨今ではスポーツから芸術まで、多くの分野で早期教育が盛んです。私たちのサロンPhysics Neverlandも、科学技術のジュニア育成を目標の一つに掲げており、これまで多くの御父兄から、お問い合わせを頂きました。

ただ私たちは、早期教育については慎重さが必要と考えています。これは、このカテゴリーの前回の記事でお話しした、子供の概念形成と関係が深い問題です。

前回の記事で、人が概念を獲得するには時間を要すると書きましたが、精神的な成長は身体的な成長と同様に、個人差があります。誰もが同じ順序で成長する訳ではありません。方向性もさまざまです。また置かれている環境も、それぞれ違います。

例えば小学校での英語教育の導入については、当初は大きな議論がありました。英語の学習については、「科目別アドバイス」に幾つかの記事を掲載していますが、異なる言語は、異なる構造を持つだけでなく、異なる概念によって組み立てられています。生活圏が英語環境に無い状態での早期の英語学習は、一般に慎重に行う必要があります。

自然科学の場合も、必ずしも教育は 「早ければ早いほど良い」 とは限りません。高度な科学的概念を理解するためには、一定の段階の精神的な成熟が必要です。

とくに日本では数学などで、関数の概念すら持たない幼児に微分積分を教え込む、というような、非常に危険な早期学習が見られ、私は大きな懸念を抱いています。敢えて申し上げますが、概念不在のまま、やり方だけを覚え込ませるのは、サルに芸を仕込むがごとく子供を扱う極めて乱暴な行為です。そのようなやり方は、子供の心を深く傷つけ、思考力の発育を阻害し、勉強嫌いや深刻な学習障害を招きます。

​逆に、遅く始めることについては、殆ど心配はいりません。社会人経験を経てから大学に進学し、研究者の道を歩んだ人は少なくありません。いくつかの例を「読み物」のカテゴリーで紹介していますので、御興味のある方々はご覧ください(「回り道をした人々」のシリーズです)。

もちろん、遅く始めることを奨励している訳ではありません。早期に正しい学習を軌道に乗せることができれば、それが理想的です。ただ、すべての学習は、それまでの学習歴や年齢に合わせた適切なプラニングが必要です。とくに低年齢では、正しい概念形成が、最も基本的な要素です。


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